数学の楽しさ

職業柄、勉強の話をいろいろな方とすることがあります。

「数学苦手だったんよ~。方程式とかサイン(sin)とかいまだに何に使うかわかってないもんねぇ。数学なんて普段使わないしね」そんな話をよく聞きます。

 「なんで数学をしなきゃいけんのかわからないまま机に座って勉強せえといわれてもしたくないよね。」なんて話も聞きます。

 

 数学は使いようによっては身近なところでも意外と役に立ちます。例えば高校1年で習う三角比(sin cos tan)もそうです。5mの木材を片方を地面につけて角度20で傾けたとき、一方の先の地面からの高さを求めたいとします。この時5m×sin20° をすればよいと分かっていれば簡単です。つまり三角比の表(リンク先参照)を見ながら、5m×0.342=1.71m とすればいい。直に図らなくても5mと20°といった情報だけで、地面からの高さが1.71mになることがわかるわけです。これって、日曜大工するときなどいろんな面でめっちゃ便利だと思うわけです。

 ほかにも東日本大震災で被害を受けた家屋の全損判定のためにタンジェントを使って保険会社と交渉した、といった話もあります。

  そして最近の高校入試では日常に隠れる数学を使った問題解決がよく出題されます。会議室から幅50㎝、長さ2メートルの机を廊下に出すことはできるかなどといった考察があるのです。

 

 そして、そうした知識やアイデアをもちろん生徒にも伝えたり教えたりするのですが、じゃあ「数学は有用だから勉強しよう!」とはなかなかならないのが現状です。勉強しなくちゃいけない理由を「役に立つから」「受験で使うから」「論理的思考が身につくから」なんて100個あげたとして子供がやる気になるか・・・というと残念ながらそんな簡単な話ではないのです。

 

 ではどうすればいいのかというと、最後に行き着くのは数学自体の面白さに気づいてもらうしかありません。有用だから勉強するのではなく、楽しいから勉強する。それしかないのです。「わからないことがわかるようになる!」これ以上のモチベーションはないのです。

 

 一つ一つの単元を丁寧に、そして前の学習の繋がりを大切にしながら「わかった!」の感動を感じてもらうことが大切だと日々痛感しています。

  テストがあるから急いで単元を終えないと…と焦るよりか、数学の面白さを塾で感じてもらい学校の授業も楽しんで考えれるようになってもらいたいなと思っています。

 前のブログにも書きましたが、「知りたいという欲求:知識欲」は誰にもあるものと信じ、楽しさを感じてもらえる授業をしたいと思います。

どうぞよろしくお願いします