塾長あいさつ

学習塾 CubiK 代表 中村 学
学習塾 CubiK 代表 中村 学

 三次市の塾での勤務4年を経験したのち、庄原市の公務員としてまちづくりにかかわる他、学習教材販売営業、パソコン教室など様々な仕事をしてまいりました。今から6年前当塾の前身でもあります庄原シグマ塾にて数学理科講師として勤め、この度2024年4月1日より学習塾CubiKを開業する運びとなりました。塾長の中村と申します。

 どうぞよろしくお願いいたします。

きちんと原理の説明をすること心がけています

 私自身が塾というところは「受験勉強のテクニック」を教えるところだと考えていました。ちょっとした裏技であったり、難問を華麗に解いていく・・・そんなイメージでした。

 しかし6年前、シグマ塾で教え始めてから、一番に驚いたことは理解を得ぬまま、問題を解いていることが多いことです。

これは、生徒が悪いのではありません。そのように先生が教えているのです。

「方程式っていうのは移項したら符号が変わって、最後は係数で割る 」ということを知っていても、なぜ移行すると符号が変わるのかを知らないのです。「この問題は引き算をするってことだけ覚えてって言われたんよ 」「割合って出てきたら割ればいいって習った 」などなどなぜそうなるのかを学校から教えてもらっていないという事実に驚きました。

 

 そこで丁寧に工夫し説明すると・・・ 「なんでそんな風に学校はおしえてくれないんですかっ!? 」と生徒に怒られる(?)ことも。

 

「う~ん、これはいよいよ参ったぞ。先に進めるよりもなぜそうなるのかということをしっかりやらないとみんな勉強嫌いになってしまう」そんな危機感をもったのを今でもよく覚えています。  

 

 最近の大学入試も、「『知識・技能』を十分有しているかの評価も行った上で、知識を相互に関連付けながらより深く理解し、その知識を他の学習や生活の場面で活用できるようにしたりする思考力などを評価する」(一部抜粋)と変わってきています 。つまりは、「とりあえず解ける」ではなく「なぜそうなるのか?」に焦点が当たってきています。

 

 テクニックやとりあえず解ければいいというだけではAIに負けてしまう時代になっています。根本からの理解をし、人に言われたから・・・ではなく 自分で考える力を育てなければならないと感じています。 

ちゃんと子どもと向き合う大人が少なすぎる!子どもたちの思いを守りたい

どんなに勉強が苦手な生徒でも、どんなに素行の悪い子でも必ず気にすることがあります。

それは「テストの点数」です。そんなに気にするならもっと勉強すればいいのに!と思うほどテストの点数をみんな気にしています。「テストの点数が悪いと叱られる」「テストができないといい学校に入れない」というのもあるでしょうが、その根本にあるのは子どもたちが評価されるタイミングが「このテストでしかない」という事実だと気が付きました。

 

 学習塾ですから、テストの点数が伸びてほしいのはもちろんなのですが、何よりも生徒一人ひとりをもっと褒めてあげなきゃいけない。ずっとは頑張れなくても、ちょっと頑張ったときにちゃんと褒めてあげたい。そして自分に自信をもってほしい・・・とおもうようになりました。

 

 とある高校生女子生徒から、「進路指導で付きたい職業ってなんだろうかと考えて、『保育士になりたい』と言ったらね、『保育士は離職率が高い!あなたは耐えれるの?本当に大丈夫なの考え直しなさい!  』と言われた」と聞きました。先生と生徒の話の背景はわかりませんが、考えあぐねて出した生徒の答えに寄り添えない先生に怒りを覚えたものです。

「そうなんだね!じゃあ保育士になるにはどういった勉強が必要かな?どんな実態があるのか調べてみようね!」と応援すればいいと思うのです。調べるうちに夢が変わることもあるでしょうし、実態をしってあきらめることだってあるでしょう。でもその夢によってやる気が出たり頑張ったりすることがとても尊いことだと思うのです。 

 

 生徒をコントロールするために、力によって押さえつける時代はもう終わりました。これからは対話し意見を交わしながら、大人として背中を見せ、導いていくことが必要なのです。

 

  理不尽な採点に傷つきやる気をなくす子どもたちもいました。これに対して教育委員会へ意見を伝えに言ったこともあります。もちろん、そんな先生は一部だと信じていたいのですが、こうしたことがどうしても耳に入ってきます。いまだにこうした大人たちによって傷つきやる気をなくしてしまった生徒たちが増えている実情があります 。

ひとり一人が少しでも成長することの意義

 生徒がきちんと知識を身につけ、自分で自分のやるべきことを考えるようになること、このことがとても大切だと思います。なぜならこれらの力が彼らのよりよい人生のサポートとなるからです。

 

 よく生徒にも伝えるのですが、「知識は どんなに使ってもなくならないし、盗まれることもありません。そしてそれを使ってお金を稼ぐこともできる知識は最強の財産」です。そしてその財産を効率よく築けるのは間違いなく学生生活の時なのです。だから、まずは勉学の習熟度をあげること。これが塾としてとても大切なことだと思っています。

 

人に言われたんじゃない、自分の人生は自分で決める! と学生のうちから気づき行動し、その頑張ろうとする心も含めたサポートができたらと思います。 

 

「皆勤賞でなくても3年間がんばって通い続けてきたこと」「先生に言われたからイヤイヤきたのだとしても、ちゃんと補習に来たこと」「なかなか覚えれなかった英単語を10個覚えたこと」「分からなかったことが努力してわかった!に変わったこと 」そんなことをちゃんと評価してあげるべきだと考えています。

 

 「自信は過去の自分を信じること」です。そして、過去の自分の努力を知っているのは自分だけです。わたしたちはその「過去を築く」助けとならなくてはなりません 。  

 点数につながらなくても、他人との比較じゃなく、その子が少しでも成長したのなら、心から「よくやったね!」と声をかけてあげたいとそうおもっています。 そして、そうした言葉がけが、勉強じゃないところでも、仕事じゃないところでも、彼らの人生を支える自信となってくれたら、とそう願っています。

 CubiK 塾長 中村 学